緑内障|医療法人圭正会 原眼科医院|真岡市並木町の眼科|駐車場50台あり

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緑内障

緑内障|医療法人圭正会 原眼科医院|真岡市並木町の眼科|駐車場50台あり

緑内障とは

緑内障とは

緑内障は、視覚情報を脳に伝えている視神経に障害が発生する進行性の病気です。視野に見えない欠損(暗点)が現れ、その欠損がゆっくり広がって行くにつれ、視野が徐々に狭くなっていきます。視野の欠損範囲が少ない初期から中期の段階では、もう片方の目で欠損部分を補完して見てしまうため異常に気づきにくい疾患です。

緑内障は常に日本における失明原因の上位を常に占めています。緑内障は、白内障と並んで中高年の代表的な目の病気で40歳以上の20人に1人が発症するといわれており、決して珍しい病気ではありません。

緑内障による視野障害は生活の質(quality of life:QOL)と視覚の質(quality of vision:QOV)に直結するため、早期発見・早期治療が何よりも大切です。

緑内障の種類

原発開放隅角緑内障(げんぱつかいほうぐうかくりょくないしょう)

一般的に「緑内障」といわれるのは、このタイプの緑内障です。眼圧が正常範囲(10~21mmHg)にも関わらず緑内障を発症することがあり「正常眼圧緑内障」といいます。日本人で最も多いタイプであることが知られています。

視神経周辺の血液循環の悪化や視神経乳頭の脆弱性などが影響し、視神経の眼圧に対する抵抗力が弱くなり、通常では緑内障を発症しない正常レベルの眼圧でも視神経が障害されることが原因と考えられています。

原発閉塞隅角緑内障(げんぱつへいそくぐうかくりょくないしょう)

このタイプの緑内障の中には急性に発症するものがあり「急性緑内障発作」と呼ばれています。このタイプの緑内障では眼圧が40~80 mmHgという著しい高値となり,霧視,虹視症,眼痛,頭痛,悪心,嘔吐などの症状を呈し、短期間で著しい視機能低下をきたします。

治療としては応急処置として点眼・点滴治療を行い、レーザー虹彩切開術後や水晶体摘出術(いわゆる白内障手術)が必要となります。また予防的に発作を起こす前に白内障手術を行うこともあります。

続発緑内障(ぞくはつりょくないしょう)

ほかの目の病気(外傷、角膜や網膜の病気、目の炎症など)や、ステロイド剤などの薬剤によって眼圧上昇が起こるのが続発緑内障です。

点眼薬で眼圧を下げるだけでなく、原因を突き止め、正しく対処することが大切です。

発達緑内障(はったつりょくないしょう)

生誕直後~幼少期に発症する緑内障です。先天性および後天性のタイプがあります。高度な医療を要するため総合病院や大学病院での検査・治療が必要となります。

緑内障の検査

眼圧検査、眼底検査、隅角検査、視野検査などを行います。

眼圧検査

眼球の眼圧(硬さ)を調べる検査で、空気で測定したり、チップを目に接触させたりして測定します。正常眼圧は10~21mmHgとされており、眼圧が高いということは目が硬く、低いと柔らかいことを意味します。

眼圧は測定時刻、気温、体調、精神状態によって変動するため治療開始前には日時を変えて測定します。緑内障の治療経過を確認するときにも行われる検査です。

隅角検査

隅角は房水が流出するところで、黒目と白目の境界にあります。この隅角の状態を調べることで、開放隅角緑内障か閉塞隅角緑内障かを見分けることができ、その程度も確認できます。レーザー治療などの必要性などもわかります。

視野検査

視野の欠損(見えない範囲)の有無や大きさを確認する検査です。定期的に視野検査を行うことで緑内障の進行程度を把握することができます。

眼底検査

視神経乳頭部のへこみ(陥凹)を直接観察する検査です。視神経が障害されている場合、陥凹の形が正常に比べて変形し、大きくなります。緑内障の発見に必須の検査です。

光干渉断層計(OCT)

視神経乳頭の陥凹や神経線維の厚みを測定する検査です。視野障害を発症する前の段階である「前視野緑内障」の早期発見が可能です。また緑内障の進行程度を把握する際にも用いられます。

緑内障の治療

緑内障の治療は進行を阻止することです。狭くなった視野を元に戻したり、緑内障自体を治したりすることはできません。緑内障が悪化しないと予想される値まで眼圧を下げることで視野を維持し、生涯困らないようにすることが目標となります。

治療法には点眼治療、レーザー療法、手術療法の3つがあり、いずれも眼圧を下げることを目的に行います。

点眼治療

房水の産生を抑制する点眼薬や房水の流出を促進する点眼薬など、様々な薬剤を症状や病態に適切に組み合わせて行います。

眼圧に応じてはじめは1種類の薬剤で様子をみながら、途中で変更したり、2~3種類を併用したりすることもあります。

レーザー療法

レーザー療法は、薬物療法で効果がない場合や、房水の出口が閉塞し、緊急の処置が必要な場合に行います。

線維柱帯や虹彩にレーザーを照射し、房水の流れをよくするもので、主に選択的レーザー線維柱帯形成術(SLT)とレーザー虹彩切開術(LI)の2つの術式があります。

手術療法

薬物療法やレーザー療法によっても眼圧を下げるのが困難な場合、手術療法が検討されます。手術は主に、目詰まりしている線維柱帯を切開して、房水を排出しやすくする流出路再建術と線維柱帯を切除して新たな房水流出路(バイパス)を結膜の下に作成し房水を排出しやすくする濾過手術があります。

近年ではシリコーン製のデバイスを用いたBaerveld緑内障インプラントやAhmed緑内障バルブといったチューブシャント手術など緑内障手術の選択肢が広がっています。

また、近年、流出路再建術を中心にmicro‒invasive (minimally invasive)glaucoma surgery(MIGS)と呼ばれる低侵襲な緑内障手術が臨床応用されています。当院では日帰り手術でMIGSを行っており白内障手術と同時に緑内障手術を行うことが可能です。

MIGSでの眼圧下降には限界があるため、より低い眼圧を目指す必要のある緑内障患者様には総合病院や大学病院での濾過手術をご提案いたします。